定年延長の意義
国家公務員の定年を65歳まで延長するという改正法が先日成立しました。65歳まで延長することは喜ぶべきことなのでしょうか。
国家公務員定年、65歳 改正法で31年度までに(時事通信) - Yahoo!ニュース
良い面
国家公務員の定年が延長されることによる良い面は、やはり国家公務員という身分が65歳まで維持されることによる安心感にあると思います。このような安心感から国家公務員の人気が再燃すればよいと思っていますが、そもそも昇進における入省年次制を撤廃しないと人気の再燃はまだ遠いように思っています。おそらく政府としては、ほかの企業の追随も期待したいところですが、まず大企業からということになるでしょう。
悪い面
国家公務員の出世が遅くなる可能性があることです。すでにかなり遅くなっていますが、国家公務員の定年が延長されることによる昇進年次の頭打ちは起こるのではないかと思っています。
また、元課長とか元官房長とかの方が再雇用で部署にいると、現課長が気を使って職務をやりにくいという弊害が生まれることが危惧されます。ただでさえ、国会議員に忖度をする職業なのに、さらに再雇用者に対しても忖度をしないといけないのが非常に難しいところです。
実際の再雇用はどうなの
現在も定年後に再雇用をされている職員は何名かおりますが、やはり、元幹部とかではない方ばかりです。裏方として淡々と事務の手伝いをしているので、大変助かる場面が多いように見受けられます。
今後の課題
幹部経験者の定年後の処遇をしっかり決めていかなければ、政策立案の上で、省庁内で様々な弊害がある可能性があるので、要注意であると思います。省庁の外に出すという選択肢だと、天下りになる可能性もあるので要注意です。
そして、今以上に昇進年次が上がると人気は下がってしまうので気を付けたほうが良いように思います。